【賛否両論】X JAPAN 伝説の復活ライブ 攻撃再開 2008 I.V.〜破滅に向かって〜 破壊の夜を振り返る

皆さんは伝説と言われた、あるコンサートのことをご存じでしょうか?

・2時間以上の開演遅れ

・セットリスト前半でのYOSHIKI失神

・そして「本日の公演は終了しました」

それは、今から14年前のこの季節。

2008年3月28日 約10年振りのX JAPAN復活コンサートで起きた出来事でした。

当時の私には、高すぎる大金を支払い参戦した「初めてのコンサート」でした。

↓ X JAPANへの思いは下記参照

【ファン厳選】2022年版 X・X JAPAN 好きな曲ランキング TOP10

ですが、結論から言うと全く後悔していません。

えむゆ~
えむゆ~

これで運命共同体の一員になれたぁ!!

そう思えるくらい、良くも悪くも印象に残るコンサートでした。

皆さんにも、この伝説のコンサートが少しでも伝われば幸いです。

攻撃再開 2008 I.V. ~破滅に向かって~ 破壊の夜 セットリスト

THE LAST SONG

Rusty Nail

WEEK END

SCARS(イントロのみ)

Silent Jealousy

Drum Break

HIDEの部屋

Say Anything

I.V.

~アンコール~

ART OF LIFE(第一楽章のみ)

Longing~跡切れたmelody~(S.E)

CRUCIFY MY LOVE(S.E.)

コンサート決定まで

新曲「I.V.」のPV撮影という突然の復活から数か月。

「X JAPANを綺麗に終わらせる」

という名目で、X JAPANは再結成を果たします。

・HIDEの不在

・YOSHIKIの持病

・そしてTOSHIの洗脳問題

様々な問題を抱えたX JAPANという大きな船が動き出しました。

時は2008年1月。

3月28日と30日に東京ドームでのコンサートが確定。

チケット料金はS席1万2000円A席1万円と高額にも関わらず、即SOLD OUTしたことにより、3月29日の追加公演も決定しました。

同時発表として「I TUNESでのI.V.先行配信」及び「アルバム発売(笑)」もあり、世はまさに「第二次X JAPANブーム」と言っても過言ではありませんでした。

新生X JAPANは確実に動き出した。

新曲を引っさげた 復活コンサート開演は、まさに直ぐそこまで来ていたのでした。

開場 ~伝説の2時間遅れ~

この日はとにかく寒かった・・・

開演遅れによる長蛇の列に待たされる中、低い気温に加えて雨まで降り注ぎ・・・

目を輝かせて待つ者

苛立ちを隠せずに待つ者

We ARE Xのコール&レスポンスを楽しみながら待つ者

様々な人が入り混じる中、結局開場・開演は

16時30分開場→18時30分開場
18時30分開演→20時50分開演

と、2時間ほどの遅れが生じました。

私の体感としては、開場してからの方が長く感じましたね。

えむゆ~
えむゆ~

え~!!まだリハやってるし、一生始まんないじゃね?!

なんて思っていましたね。

バックでは、通常であればコンサート前の雰囲気を高める、クラシックのBGMが流れているのですが、それすらも苛立つくらい、

「とにかく早く始まってくれ!」

「そしてもう終電は諦めた!」

と思った人は少なくなかったでしょう。

開演 ~THE LAST SONG~

その時は突然に訪れました。

THE LAST SONGのイントロ

ピアノのフレーズが突然、流れ始めます。

これまでの様々な感情が、一気にステージに吸い込まれて行くのを感じました。

THE LAST LIVEで消え入るように演奏をした「THE LAST SONG」

その「THE LAST SONG」から、今日が繋がっているんだよと言わんばかりの選曲に、イントロフレーズから涙が止まらなかったのを覚えています。

※ちなみにセットリストで感動したのは、この「破壊の夜」だけでした。

この後のコンサート、ほとんどのセットリストは使いまわしの手抜き感が伝わってきます。

そしてTOSHIの「終わらない雨 抱きしめた夜が 朝を迎える」のフレーズが・・・

始めて聞いた、TOSHIの生歌でした。

こころが大きく揺さぶられるのを感じました。

幕が上がり、メンバーの姿が露わになっていきます。

Rusty Nail~WEEK END

DAHLIAツアーやTHE LAST LIVEのDVDを、動かなくなるまで観た私にとって、Amethyst~Rusty Nailはひとつの風物詩みたいなものでした。

今回はTHE LAST SONGから始まる「にくい演出」でしたが、1発目はRusty Nailが良いなと思っていました。

期待通りのイントロ

そして「いっくぞ~~!!!」のTOSHIの掛け声

えむゆ~
えむゆ~

本物だぁ~!!!!!”号泣”

そして何より驚いたのが、I.V.のPV撮影時、井上陽水のような出で立ちだったTOSHIが、過去最高の圧倒的ヴィジュアルで戻ってきたことでした。

後に著書「洗脳」を読んで明らかになりますが、この時のTOSHIは「ホームオブハート」を抜け出せておらず、集金の為にコンサートに参加していたこともあり、心労も相まってガリガリなんですよね。

でも、ガリガリのストレートヘア、薄めのサングラスのTOSHIは、私にとっては過去一のヴィジュアルでした。

HOHのスタイリストだけは、誉めてあげなきゃいけないと思いました。

TOSHIに関しては、これまで喉をさんざん酷使されていたことが、プラスに働いている印象でした。

歌っていた歌のジャンルが違いすぎる為、声は細く、張りは今一つで、裏返りもありましたが、これは今後のライブで改善していくだろうなと思い見ていました。

YOSHIKIのドラムは酷いもんでした。

リズムは乱れる、曲は叩けない、覚えていない。

YOSHIKIのドラムに憧れた身としては、多少ショックでした。

全体的にドラムの音の抜けが悪く、こもり気味なのも気になりましたね。

PATA、HEATH、SUGIZOの3人は「もっと練習してください」のレベル感でした。

全体的に「TOSHIのおかげで、なんとか形になっているコンサート」の印象を受けました。

SCARS~Silent Jealousy

復活前のセットリストから、次はSCARSかなと予想した人も多かったと思います。

しかし、曲が始まることなくSilent Jealousyに移行するのは予想外でした。

これは時間がなかったから削ったのか

HIDEを際立たせる為に行った演出なのか

とにかくHIDEが画面に映る、そしてホログラムでステージに立った瞬間は、会場から割れんばかりの声援が飛んできます。

そういう意味では、この演出はこれで良かったのではないか、と思っています。

そして、この3日間の公演で1度しか演奏されなかったSilent Jealousy。

復活前もDAHLIAの存在があり、封印されていた曲でしたので、この曲が聞けたレア感は「初日の苦悩」を味わった者達にのみ許された、ご褒美みたいなものでした。

SAY ANYTHING(説法Ver)

後に「説法」と呼ばれる、TOSHIのソロコーナー。

「泥の中でも、這いつくばって生きてきたぜ~」

「〇〇さん、〇〇さん、〇〇さん、ありがとよ~」

この後のコンサートも、TOSHIの洗脳が解けるまでは、TOSHIのソロコーナーの説法は風物詩となります。

明確に「洗脳されている」or「洗脳が解けた」の回答が無い時代でしたが、明らかに説法だったので、途中からはファンも苦笑しながら聞いていましたね。


その洗脳状態からの脱却、そして当コンサートに参加するにあたっての思いを綴った本

ToshI「洗脳」を読むと、何故このような行動を取っていたのか、本人の混乱と葛藤を垣間見ることができます。

新曲「I.V.」

10年ぶりの新曲「I.V.」

TOSHIが優しく、コール&レスポンスを教えてくれます。

(In the rain)「I’m calling you dear」

(Find the way)「Can’t you see me standing right here」

大合唱からのI.V.本編突入。

新曲だから、というのも勿論ありましたが、本当にハマりました。

この曲は2008年は丁寧に歌っていましたが、2009年以降のシャウト期に入り、パワフルに、そして少し雑に歌うようになりました。

私は曲の雰囲気を考えると、2008年Verが好きですね。

THE LAST LIVEのHIDEが映し出され、アルペジオと共に始まるのは定番中の定番です。

やはりここでも「HIDE~!!!」のコール、いや絶叫は群を抜いています。

「紅だ~~!!!」

ツーツーツーツー バ・バン!!!!(ドカーン!!!)

初めて聞いた生の紅は、この日一番の盛り上がりとなりました。

ギターソロがグダグダだったり、YOSHIKIが手抜きドラムしてたり、言いたいことは山ほどあったけど、それでもやはり目の前で観た、聞いた、生の「紅」は言葉では言い表せない興奮が詰まっていました。

夢の終わり ART OF LIFE

その時は突然訪れました。

聴き馴染みのあるイントロと共に、まさかのART OF LIFEが始まります。

30分の楽曲であり、コンサートではほとんど演奏されたことのない楽曲。

ファンも狂気乱舞の展開に、興奮を隠しきれませんでした。

ART OF LIFEの解釈は2008年の復活前・復活後で異なりますが、YOSHIKIのピアノソロパートを中心に、それ以前を第一楽章、それ以後を第二楽章としています。

第一楽章も終わりに差し掛かってくると、YOSHIKIのドラムがより一層荒々しくなっていきます。

その怒りにも似た感情をドラム・楽曲に叩きつけるように、狂気じみたドラミングに異様な雰囲気を感じます。

そして、第一楽章が終わった途端・・・

YOSHIKIが失神しました。

※失神していた、してなかった、所説ありますが、野暮なので失神したと解釈しています。

そして「本日の講演は終了しました」のアナウンスと共に

唐突に、コンサートは終わりを告げました。

えむゆ~
えむゆ~

え?!はっ?!嘘でしょ?!演出でしょ?!

混乱しながらその場に立ち尽くすも、会場の照明がコンサート仕様から通常仕様に変わり、コンサート終了のS.Eが流れ始め、興奮と喪失感を残して、復活コンサート初日は幕を閉じました。

その後

ホログラムを使いHIDEと一緒にステージに立つ、というコンセプトが仇になり、そこがうまく行かなかったことにより、コンサートが大幅に遅延してしまったこと。

そして、東京ドームは22時以降音を出すことが許されておらず、ある種強制的に終了を余儀なくされたこと

YOSHIKIはそれらの怒りと極度の疲労により失神してしまったこと

などが明らかになりました。

その後2日目の無謀な夜。3日目の創造の夜は無事に成功をおさめ、初日のみの参加だった私は、そのセットリストに悔しさを覚えました。

特に一緒にコンサートに参戦した友人には、本当に申し訳ないことをしたな、と思いましたね。

復活ライブは「2時間の遅延、1時間30分で終了」の文字だけが独り歩きをし

「ツイてなかったね」

と色んな人から声を掛けられたのも記憶に新しいです。

ですが私は、胸を張って言えます。

えむゆ~
えむゆ~

復活に、そして伝説に立ち会うことが出来て本当に良かった。

最高のコンサートだった!

人生で一番ワクワクした、14年前を思い出して記載しました。

少しでも思いが伝われば嬉しいです。

長文、お付き合いいただき、有難う御座いました。

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